
こんにちは、食いしん坊スタッフの山田です。
すっかり秋のような気候で、近年の真夏のように暑かった9月とは思えない涼しさです。
去年はかき氷機を買っておうちかき氷をエンジョイしたのですが、今年は面倒くさがってなかなか出せずにいました。
家族にせっつかれ渋々取り出して、洗ったり氷を作ったりしていた間に涼しくなってしまいました( ;∀;)

なんだか悔しいので、暑い日が来たらすかさず使えるようにスタンバイしてあります(笑)
みなさんは今年の夏を満喫できましたでしょうか?
さて、今回はちょうど一年前にブログで取り上げた「自筆証書遺言のデジタル化」についての続報が出ていたので、どんな内容が新しく盛り込まれたのか見ていこうと思います。
自筆証書遺言とは?
自筆証書遺言のデジタル化とは?
今回の続報とは?
保管証書遺言(デジタル遺言方式)について
保管証書遺言のルール
〇パソコン等のデジタル機器で作成が可能
〇押印の任意化
〇遺言者が遺言書保管官の前で、遺言の全文を口述する
〇財産目録は口述を不要とすることが可能
〇遺言者保管官による本人確認
〇法務局に保管しなければ効力を生じない
〇オンラインで保管申請が可能
〇ウェブ会議を利用した手続きが可能
〇相続開始後の家庭裁判所における検認手続きが不要
保管証書遺言の保管方法
その他遺言制度についての変更点
〇死亡危急時遺言に新たな方式を追加
〇船舶遭難者遺言に、作成場面と新たな方式を追加
〇押印要件の見直し
〇証人等の欠格事由の範囲の拡張
いつからスタート?
さいごに
自筆証書遺言とは?
まずは自筆証書遺言についておさらいしましょう。
そもそも自筆証書遺言とは、遺言を作成する際の方式の1つで、自身で全文を手書きした遺言書のことです。
ただし、現在でも「財産目録」だけは自筆でなく、パソコンで作成しても良い決まりになっています。
この方式で作成するには他にも、作成した日付を正確に自筆で書くこと、氏名を自筆で書き印鑑を押すこと、など様々なルールがあります。
とはいえ他の方式よりは、気軽に作成できる遺言書かと思います。
自筆証書遺言のデジタル化とは?
言葉通りではありますが、自筆証書遺言で今まで手書きしか認められていなかった部分がデジタル化されるという事です。
ただし、現行の手書き方式がなくなるわけではなく、「自筆証書遺言」はそのままに、新たにデジタル機器を用いた「保管証書遺言」という作成方式が創設されます。
今回の続報とは?
令和8年6月17日、遺言制度の見直しや遺言書の保管方法に関する事項を含む民法の改正があり、令和8年6月24日に公布されました。
前回のブログを書いた時点ではあいまいだった部分も明文化されたので、解説していきたいと思います。
保管証書遺言(デジタル遺言方式)について
従来の方式は「自筆証書遺言」という名のままに、別の新たな方式として「保管証書遺言」が創設されました。
保管証書遺言は、遺言の内容が記録されたデータ等の保管を法務局に申請し、本人が遺言の全文を口述するなどして、法務局が遺言を保管する方式です。
法務局で保管することが要件になっているので、これが名前の由来なのではないかなあと思います。
保管証書遺言のルール
保管証書遺言を利用するための決まり事が法務省にて公開されていましたので確認していきましょう。
デジタル機器を使用して作成できる代わりに、不正な利用がされないよう様々なルールがあります。
〇パソコン等のデジタル機器で作成が可能
ただし、署名又はこれに代わる措置(電子署名を想定)が必要となります。
〇押印の任意化
遺言者及び証人等の押印要件が廃止され、押印は任意となりました。
遺言書に変更を加えた場合の押印要件も同様に任意となります。
〇遺言者が遺言書保管官の前で、遺言の全文を口述する
遺言を残す方が、法務局の遺言書保管等を担当している事務官の前で、遺言の全文を読み上げるという事です。
これは遺言の内容が、遺言者の望まないものになってしまう事を防止する意図があります。
言葉を発することが難しい方においては、口述の代わりに通訳人の通訳や自書が可能です。
〇財産目録は口述を不要とすることが可能
遺言書保管官が財産目録を遺言者に閲覧させることなどで、財産目録の口述を省略することができます。
〇遺言者保管官による本人確認
これにより第三者による遺言者のなりすましを防止できます。
〇法務局に保管しなければ効力を生じない
遺言書は必ず法務局に保管してもらいます。これは紛失や改ざんを防止するためです。
〇オンラインで保管申請が可能
遺言書をデータとして保管申請することも可能ですし、データをプリントアウトして保管申請することも可能です。
〇ウェブ会議を利用した手続きが可能
遺言書保管官がウェブ会議の利用を相当と認めるときに利用できます。
具体的にどのような場合に利用できるのかは、実際の運用が始まってからでないと分からなさそうです。
〇相続開始後の家庭裁判所における検認手続きが不要
裁判所の検認とは、相続人に対し遺言の存在及びその内容を知らせるとともに、遺言書の形状・加除訂正の状態・日付・署名など検認の日における遺言書の内容を明確にして、遺言書の偽造・変造を防止するための手続です。
自筆証書遺言を法務局へ保管した場合にも検認が不要となるので、同様に不要になったのだと考えられます。
保管証書遺言の保管方法
保管証書遺言は上記ルールにもあるように法務局にて保管が必要ですが、どのように保管すれば良いのでしょうか?
以前ブログでご紹介した自筆証書遺言を保管する方法と同様のようです。
ただ、今回のデジタル化に伴って保管手続きも一部デジタル化されます。
まだ現段階では概要しか記載されていなかったので、具体的には不明な部分も多いです。
公開されている内容の範囲で反映させましたので、下記リンクよりご確認ください。
その他遺言制度についての変更点
保管証書遺言の創設に伴い、他の遺言制度においても見直しがなされました。
〇死亡危急時遺言に新たな方式を追加
死亡危急時遺言とは、病気や事故などで死期が迫っていて、通常の遺言方式を作成する時間がない場合に認められる遺言方式です。
長くなってしまうので、詳細な内容や変更点は次回のブログにてご紹介予定です。
〇船舶遭難者遺言に、作成場面と新たな方式を追加
船舶の遭難により死亡の危機にさらされ、通常の遺言方式を作成することが困難な場合に認められる遺言方式です。
今回の見直しで、大規模地震等の場合にもこの方式で作成できるようになります。
こちらも詳細は次回のブログにてご紹介予定です。
〇押印要件の見直し
前述の保管証書遺言のルールに記載しましたが、押印の任意化は自筆証書遺言・秘密証書遺言・特別の方式の遺言においても適用されます。
ちなみに公正証書遺言における押印は、令和5年の公証人法改正により既に廃止されています。
〇証人等の欠格事由の範囲の拡張
受遺者のみならず、その被用者(受遺者が法人の場合には、その被用者及び役員)も欠格事由となります。
単身高齢者の増加からルールの厳格化がなされたようです。
いつからスタート?
保管証書遺言については、公布(令和8年6月24日)より3年以内に施行されます。
遅くとも令和11年6月24日までには施行されるという事ですね。
施行される頃には、一般の方でも分かりやすい形でより具体的な内容が公開されるのではないでしょうか。
その他遺言制度の変更点については、公布(令和8年6月24日)より1年以内の施行です。
令和9年6月24日までには施行されます。
さいごに
前回より確定的な情報が沢山出たので、大体の全体像はつかめましたね。
ウェブ会議の利用が可能というのは、前回盛り込まれていない内容だったので驚きました。
利便性がさらに上がり、効率的だな~と思う一方で、AIが台頭してきた時代に対面なしで作成してしまって本当に安全性が担保されるのかな?という不安もあります。
その辺りがどのように対策されてゆくか、今後の動向に注目ですね!
あとは、今回の情報でも実際に作成するとなると具体的な流れが分からない部分もあるので、更なる続報を待ちたいと思います。
また情報が入り次第ブログにてご紹介しますのでご興味がある方はチェックしてくださいね~(*^^)
相続について心配事やご相談等がありましたら、 お気軽に当事務所へお問い合わせください。
2026年9月14日
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